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pixivでの企画の為に描かせて頂いた絵。新熱帯区から、刺されると死ぬ毛虫として有名なLonomia obliquaたんです。資料を眺めて描いてたら、なんだか身体がとってもちくちくしてきたよ!

現地でtaturana、tataranaなどと呼ばれる幼虫は、Lonomia属の幼虫の中でも最も危険な種とされています。幼虫は樹木の幹に密集して生活しており、体色も目立たない為に蛾の存在に気付かないで刺されてしまう例が多いのだとか。実際の死亡率は1%程度ですが、かなり激しい症状を伴うので洒落にならない事には変わりありません。2004年にはブラジルで364件もの事故が報告されています(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル

しかしながら、Lonomia obliquaとの接触による事故が頻繁に報告されるようになったのはほんの過去20年程度の事。森林伐採や外来植物種の増加などといった環境破壊が、近年の事故の増加の遠因である可能性がAbellaらによって指摘されています。小生も、身近にこんな愉快な生き物がいたなんて知ったのはつい最近ですし。畢竟は人間の業の為せる業なんですね…。

ちなみに現在では、ブラジルの生物医学研究の最高峰であるブタンタン研究所(併設の博物館には毒蛇や毒虫がいっぱい!)によって専用の血清まで開発されています。また、その抗凝固作用の強い毒を利用して、新しい抗凝固剤の開発も進んでいるんだとか。色々おっかない娘達ですが、成虫は地味という言葉を具現化したような、何の変哲もない姿をしています。娘の頃はやんちゃしてたけど、成人した途端に大人しくなってしまうのは人間と似てますね。

ちなみにサン・パウロにあるブタンタン研究所に併設された博物館には、常時多数の生きた有毒生物が展示されており、誰でも自由に見学する事が出来るステキスポットとなっております(セントロからだとちょっと離れてるのが難点)。サン・パウロにご旅行の際は是非。