Главная страницаО сайтеОб автореГалереяСсылкиБлог




ベラルーシのパホーニャさん。パホーニャさんなのに馬はいません。馬がいないのは、パホーニャがベラルーシ国章としての地位を剥奪された歴史を暗喩している…のではなく、単に面倒臭かっただけです。Прабачце!

パホーニャПагоняというのは、絵のような甲冑を着た騎士が(オリジナルは断じておにゃのこではないので念の為)白馬に跨って剣を振りかざしている図章の事で、伝統的にベラルーシの象徴とされています。これが始めて記録に現れるのが1366年の事で、リトアニア大公アルギルダス(ベラルーシ語だとアリヘールトАльгерд)が紋章として使用していたと伝えられています。その後リトアニア大公国の国章となり、現在でもリトアニア共和国の国章にも描かれています(リトアニアでの呼び名はヴィーティスVytis)。この辺りが歴史的リトアニア史の複雑なところですねー。

さて件のパホーニャですが、1918年にベラルーシ人民共和国(БНР)が成立すると早速その国章となるものの、БНРが翌年に事実上消滅した為、パホーニャも国章としての地位を失います。パホーニャが再び国章になるのは、長いソヴェート時代を経て1991年にベラルーシ共和国が独立してから。ところが今度は1995年に、ルカシェーンカ大統領によって再び国章としての地位を奪われる事に。現在では在外ベラルーシ人や人民戦線を始めとする反ルカシェーンカ派の間で使われています。波乱万丈…。

デザインは元のパホーニャの甲冑に少しだけ手を加えたもの。全体的に白っぽくなっちゃってます。兜のバンドは現在のベラルーシ共和国国旗から。単にデザインが好きなだけで、特に意味はないです。脇にあるのはヤーンカ・クパーラの«Для зямлі прадзедаў маіх...» (祖先の地に捧げる詩)という1912年に書かれた詩で、ベラルーシに対する率直な愛情を歌い上げた小品です。クパーラはもっとあちこちで知られても良いと思うんだ。

ちなみに小生は別に、人民戦線支持者でもなければルカシェーンカ支持者でもないので悪しからず。外国人がとやかく言うべき問題じゃないものね。だけど取り敢えず、ベラルーシ語はいらない子なんかじゃないんだよとだけは言いたい。